2018/07/25 09:15


7年前より定期的にフェアーを開催していただいている、名古屋のキャビネットアトリエさん。
今年は7月25日(水)〜8/7(火)の2週間、場所は三越ラシックの5Fにあります。

Rika OGASAWARA Fair at Nagoya
2018. 7.25 wed - 8. 7 tue
at 三越ラシック5F Cabinet ATELIER (キャビネット アトリエ)
add. 名古屋市中区栄3-6-1

実は、オーナーさんが2012年WWD最強バイヤー41人のひとりに選出されたショップさんなんです。
しかも、選出システムは、業界的なところからではなく、実際に関わっているデザイナーの方々の投票なのだそうです。
かっこいいですよね。

今回のフェアーは、前回から約1年半ぶりです。
それで、見応えのある品揃えにしようと、頑張りました。

アントワネット ポワソンとのコラボ作品

特に、注目に値するのは、
今、世界中で人気急上昇中の、パリのドミノペーパーブランド、アントワネット ポワソン(Antoinette Poisson)
とのコラボレーシシリーズです。彼らが復刻したドミノのモチーフを、私が刺繍してアクセサリーに仕上げています。

上の画像に使用している手刷りの壁紙用の紙がそのドミノペーパーです。
18世紀半ば〜末にかけて、全盛期を迎えたドミノチエ(dominotier)〜版木から作るドミノ職人〜が、
壁紙、本、箱、家具(主に内側)、トランプカードを創作しました。
ドミノチエは、完成までの全行程を行う職人で、現在はほぼ存在しなくなりました。
それを、復刻、復活させたのが、大学で共に美術品修復を学んだブランド創始者、ジャン=バティスト、ヴァンサン、ジュリーの3人です。

彼らとの出会いをお話しすると結構長くなりますが、
今回、第一話としてお話しします。

アントワネット ポワソンとの出会い

今から約3年前、雑誌〈FIGARO Japon〉で、パリと京都のインテリア特集号で彼らのブランドを知って、
素敵だなーと思い、インスタグラムのフォロワーになりました。
それからずっとふむふむと見ていたのですが、ドミノペーパーについては、よくわかりませんでした。
そう、2015年の秋、私はパリにいて、彼らのインスタを見ていたら、アトリエでワークショップがあるというではないですか!
すごく行きたくなって、すぐに電話しました。(今思えば、電話というところが、すごいですよね。)

そうしたら、その期間中好きな時に来ていいということでした。
すごく緊張して行くと、バスティーユ近くの中庭の中に、ひっそり看板が。。
でも、どこから入っていいかわかりませんでした。
恐る恐るここかなと入って行くと、中は、外からは見えない素敵な世界が広がっていました。
壁一面ドミノペーパーで敷き詰められ、素敵なお花も飾ってあり、見たこともない箱やオブジェがセンス良くディスプレイされていました。
パリのインテリアギャラリー街のウィンドウはよく見ていて、通ってはいたけど、それらとはまた違う感じ。
とにかく、選んであるモチーフと色のセンスが私の好きな感じに非常に近かったのです。

その時、メインで対応してくれたのは、ヴァンサンでした。
壁紙サイズのドミノペーパーが品良く並べられている中で、私がいろいろと質問するのを丁寧に答えてくれました。
ちょうど作品撮りに合う紙を探していたので、
作品が映えるような、白も混じったような淡いパープルの壁紙用のドミノペーパーを一枚購入しました。

その時、アトリエでは、日本からの依頼で、何かのモチーフの色選びをしている最中でした。
ヴァンサンとおそらくスタージュ生から、日本人は春だとどの辺りの色が好みなのかと聞かれました。

私は、
「多分、日本人は淡い色が好き。はっきりしたヴィヴィッドな色は好まないと思う。このへんかな〜」
と伝えると、大きくうなずいていました。

今思えば、私なんだかすごい偉そうな返事したかなとも思うのですが、
全く偉ぶってなく、優しい対応で相手を尊重するとても感じのいい方でした。

そして、アトリエを出ようとする頃に
実は、少し前からあなた方のブランドのフォロワーになっているんですよ、と伝えると
私のまだ始めて間もないインスタの画像を「これ素敵だね」と真剣に見てくれて、その場で私のフォロワーになってくれました。
とても、感激して心臓がばくばくしたのを覚えています。
お世辞をあまり言わないフランス人の性格は知っているので、私の作品についての感想は、うそじゃないと思いました。

最後に、ジャン=バティストが裏から出て来て、パリで彼らの商品が見れる取り扱いショップを教えてくれました。

運命の再会

それから、私はしばらくパリで創作に勤しみ、購入したドミノペーパーと一緒に、出来た作品を撮影して楽しんでいました。
教えてもらったサンジェルマンのお店にもすぐに行って「すてきだな〜日本のお家にどう取り入れようか」と思いめぐらせていました。

やっぱり何か買って帰りたいと思い、帰国の日の前日に、教えてもらったショップに再び行きました。
すると、なんと、アントワネットポワソンのヴァンサンとジャン=バティストが入って来たのです。
どうやら、何か打ち合わせに来たようでした。
びっくりを通り越して、おそらく自分がする行動の上に自然に起きたことのような感じがしました。
でも、それにしても、偶然会うのはものすごい確率だったはずです。

彼らは、もちろん私のことを覚えてくれていました。
軽くおしゃべりした後、彼らは、ショップの方と話し始めました。
私は、少し迷った後、ランプシェードとプレゼント用に数冊ノートを購入しました。
もちろんすべてアントワネットのものです。

その後、ショップ隣のカフェに移動して打ち合わせしている彼らを、楽しそうだな〜と羨ましく思いながら、
またパリに戻って来ると言って、さよならしました。
どうやら、私はずっとパリに住んでいると思っていたようですが。。


今春参加したパリの展示会に来てくれたアントワネットのヴァンサン。
kaNASHKAとのコラボスカーフをすごく気に入って、購入してくれました。
キャビネットアトリエさんでのフェアーで、このスカーフ(黒フチなし)も販売中です。
お送りしている点数で最後になります。


今春に訪ねた時のアントワネットポワソンのアトリエ&ショールームの様子。
最初に訪ねた頃より、色んなものが購入できるようになっています。
絶対何か欲しくなる危険なところです(笑)

彼らとコラボレーションすることになった経緯は、また第二話でお話しします。
なんだか、回顧録みたいになって来ましたが、気になる方は、どうかお付き合いくださいね。

Rika OGASAWARA Fair at Nagoya
2018. 7.25 - 8. 7
at 三越ラシック5F Cabinet ATELIER (キャビネット アトリエ)
add. 名古屋市中区栄3-6-1

100点以上揃っております。
是非、この機会に実際にご覧になられてください。

Rikaより